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ハウスガーデントップ＞その他＞世界の壁を求めて＞スペイン �B スペイン　セビリアのアルカサールのツタの壁 太陽の国スペイン。 今回ご紹介したいのは、スペイン南西部のセビリアという地域のアルカサールで見た光景です。 アルカサールというのは昔の宮殿跡なんですが、イスラム文化の香りが色濃く残る建物です。石で出来たその建物の内部は、薄暗くひんやりとしていて、訪れる人々を厳かな世界へと誘い込みます。宮殿というよりは、モスクに近い印象を受けました。 しかし一歩外に出ると、そこはスペイン、太陽がさんさんと降り注ぎ、植物は太陽の恩恵をたっぷり受けて育ち、歩いているとなんだかわくわくするような、エネルギッシュな世界へと変わります。 そんな、中と外の温度差をおしゃれに緩和していたのが、テラスとその外側に植えられたツタの壁でした。建物の外側に設置されたテラスは、本来屋根も壁も無かったはずなんですが、植物大好きなスペイン人の粋な計らいか？テラス外側の地面から生えたツタが、壁になり、屋根になり、テラスをすっぽり覆っていました。そこはまるで緑の回廊、眩しくなく暗くなく、イスラムでもなくスペインでもない、心地いい不思議な空間が出来上がっていました。歩くと着ている洋服も肌の色も緑色に見えるほど、葉が太陽光を透過させ内側に優しい光を送り込みます。 長い歴史において、外の地域からの文化や様式が入ってきて定着していく中で、風土や気候や本来あるものが、うまく作用して新たなるものを生み出している、そんな感じでした。 少し外れるかも知れませんが、日本古来の家屋に見られる「軒」も、外と中の区切りをはっきりさせない働きがあります。今回の緑の壁と「軒」の共通点を勝手に見出しては、妙に感心するのでした。 それにしてもスペインは、本当に自然の恩恵いっぱいの国ですね。思い返すと植物いっぱいの光景と、おいしいものばかりが浮かんできます。南部に行ったら、是非、太陽が詰まった生絞りのオレンジジュースを飲んでみて下さい。夢に出るくらいおいしいですヨ。 室内からテラスを見た様子。 ツタがテラスにあたる光を和らげ、 まるで緑のカーテンのようです。 テラスは、ツタの葉から漏れる太陽の光で、緑色に染まっていました。こんなところでお茶でもすすりたいですねぇ・・・ 下から上へまんべんなく延びるツタ。 「青い空。緑の木々と石の壁。」 　　　　　　　　byハウスガーデン アルカサールの中庭から撮った写真。 厳めしい壁の外側には、ブーゲンビリアが咲き乱れていました。 民家にて。 スペイン人は花が大好き。 このページのトップへ

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